足の裏にできたタコ、とってもとってもどんどん大きくなる。どうすればよいの?
- 一般的に皮膚の角質層が部分的に厚くなったものがタコで、外部の刺激から身体を守るための防護作用ですが、放っておくと局所的に厚くなって肉に食い込む魚の目になる場合もあります(他に細菌によってできる魚の目もあります)。
まず、タコを取り除く前にタコができた原因を取り除くことをできるだけ考えてください。人間の身体というのは上手くできているもので原因を取り除かずにタコだけを取ってもその行為自体も刺激となってさらにタコができやすくなったりします。用途に合った靴選びが最も重要ですが、インソールを変えたり調整することでも皮膚への刺激を減らすことができます。
革靴は蒸れる?
- 一口に革靴と言ってもいろんな物がありますが、高品質なものは蒸れにくいはずです。革靴がもっとも蒸れにくいと私は認識しております。
革は革でも表面のキズや汚れを隠すために厚いコーティングがされていたり、アッパーは革でもインナーがビニールだったりすると蒸れやすくなります。そうゆうものを革靴と言って良いのかどうか疑問ですが。
また、靴のサイズが適切でない場合にも足の発汗量が増えて蒸れやすくなることがあります。
メフィストは良い靴なのにどうして取扱店が少ないの?
- 非常に多いご質問です(私自身の疑問であったりもします)。一般的な靴店では売り難いからではないでしょうか。
メフィストの多くは履き始めてから1週間後、1ヶ月後・1年後と身体に馴染んで何年も快適に使用できるように設計されています。ちょっとだけ履いてみるとなんとなく気持ちの良い軽くて柔らかい靴の方が売りやすいのではないでしょうか。
より正確な情報が消費者に伝わるようになれば日本でもメフィストのような靴がもっと増えると思います。
コンフォートシューズを履き出したら膝が痛くなった
- 一口に「コンフォートシューズ」と言ってもそう呼ばれて売られているものが巷にはいろいろありますが、基本的に専門医の処方が必要な整形靴や矯正靴(オートペディシューズ)のようなものも法的に整備されていない日本では一般の靴と混じってわりと気軽に売られている場合もあります。整形靴や矯正靴、インソールのアーチ(とくに横アーチ)がきついコンフォートシューズ(?)などは刺激が強すぎて長時間の使用は危険な場合もありますので、使用される場合は信頼できるお店の人によく相談し定期的にチェックしてもらうことをお勧めします。
(20080912追記:靴店で仕事をされていたというアメリカ人からの情報ですが、アメリカでも矯正靴がわりと無造作に売られていることがあるようです。)
起毛革は手入れが面倒?
- ベロアは元々あまりキレイな革ではないのでそうでもないですが、ヌバックやスエードは汚れが付きやすく目立つため扱いにくいとよく言われます。ツヤ革と違って汚れなどが付きやすいのは確かですが、使用前に保護スプレーなどをかけてみてください。とくに高品質な起毛革ほど驚くくらい扱いやすくなりますよ。汚れが付きやすく取れにくいのと同様に保護スプレーに使用されているフッ素樹脂などが付着しやすく落ちにくいからです。
高品質なものに限りますが、万が一酷く汚れても保護スプレーを使用していれば石鹸などで洗うことによって見違えるようにキレイになるのも起毛革の特徴です。
足が真っ黒になっちゃって困るわん♪ 何とかしてー!
- とくに靴を脱ぐ機会の多い日本にとっては革製品の永遠の課題でもあるかと思います。とくにサンダルのインソールなどは薄い色だと汚れが目立つし、濃い色だと足に色が移ると一長一短です。何度か洗ってるうちにだいぶ良くはなりますが、新しいうちは致し方のないところ。革に匹敵する機能を持った合成素材が開発されるか、希望の肌色を持った牛を製造できるようになるまでしばしお待ちください。
とは言っても前者は環境的に問題ありだし、後者は遺伝子操作と言うことになるでしょうから新しいうちはしょうがないと思いますが。
(20080912追記:防水スプレーなどの保護スプレーを靴の内側にかけることである程度色落ちを防げるようです。専用のスプレーもあります。)
外反母趾は遺伝するの?
- 遺伝的要素も多少はあると思いますが、それ以上に生活習慣、環境因子的なものが強いのではないでしょうか。
たとえば、両親が外反母趾でも裸足で砂の上を歩く機会の多い浜で生まれ育った子供たちには全くその兆候が見られないということもよくあります。
新しいシューズで運動したら急に踵が痛くなった。衝撃吸収性は悪くないのになぜ?
- 足底筋が炎症を起こしてるかもしれません(足底腱膜炎)。
インソールのアーチが適切でない場合に足底筋(足の裏の踵から指の付け根に伸びる筋肉などの集合体)がインソールのアーチの圧力により過度に伸張して炎症を起こす場合があります。その場合はインソールのアーチを低くすることでわりと早期に痛みは終息することもあります。
長引く場合は室内でもそれなりの靴やサンダルを着用したり、鎮痛・消炎などの処置が必要になります。専門医に相談することをお勧めします。
近頃は何故か一般靴店・量販店やスポーツ量販店でも解剖学的処理が施されたインソールやシューズが無造作に売られていたりするので十分注意が必要です。そのようなものは一時的な記録アップには有効な場合がありますが、筋力アップにはなりません。常用すると身体はそれに頼ることをおぼえてしまうので、むしろ筋力は衰えます。(2008.06.25 追記)
靴って水で洗ってもよいの?
- 良いものもあります。本来、皮は水に弱いものではありません。むしろ強いくらいですが、皮が革になった段階で、靴になった段階で弱くなる場合があります。つまり、けして平面ではない皮を平らにならし、さらに立体的な靴を形成するわけですから、この段階で無理があると水に濡れたときにもとの状態に戻ろうと伸びたり縮んだりして形が崩れたり、色が落ちたりする場合があります。
と言うわけで結論は、良い靴は洗ってもよい。身に付ける物の中で靴はとくに汚れのひどい物でもあります。時には洗った方が良い場合もあります。また、足はとくに発汗量の多い器官でもあり、場合によっては一歩踏み出す度に数百kgの力がかかり雨にあたったりする場合もあります。水で洗ったくらいでどうにかなるようでは靴としての役目は果たせないでしょう。
お店の人に相談してみるのもよいですね。
ヒールの低い靴を履くと身体が後ろに引っ張られるのはどうして?
- ヒールの高い靴を履いているとふくらはぎの筋肉は常に緊張した状態になります。柔軟性がなくなりヒールの低い靴を履いてもふくらはぎの筋肉は縮んだ状態で身体を後ろに引っ張ります。また、アキレス腱も固くなり損傷しやすくなります。ふくらはぎやアキレス腱を延ばすストリッチ体操などをしてヒールの低い靴も違和感なく履けるようにした方が良いでしょう。
サンダルを履くとすぐ爪先が汚れストッキングが破れる
- 多少汚れたりするのは仕方ないでしょう。そういったデメリットを差し引いても、特に今の季節、サンダルは気持良いですね。私はなんだかんだ1年の半分以上サンダルを愛用してます(ストッキングは履きませんが)。
しかしストッキングがすぐ破れると言うのはどうでしょう?
サイズは適切ですか? 爪先に十分なゆとりがありますか? ソールより爪先が前に出ていませんか?
足を引きずっていませんか?
足に良くフィットし正しい歩行で舗装された道を歩く限りはそうそう汚れるものではありませんよ。もっとも素足で履いた方が気持ち良いですが。
踝(くるぶし)がぶつかる
- 踝のぶつかりが気になるのは特別な病気とかでなければ足が痩せている場合が多いです。踵の肉が薄くなると当然、踝の位置も下がります。ほとんどの既製靴は一般的な足の形に合わせて作られているので踝があたらない靴を探すのは困難な場合もあります。厚手のソックスを履いたり中敷きで踝の位置を上げるなどの方法もあります。
靴を作るために牛が殺されるの?
- 面白い質問です。実は私も昔同じ疑問をもちました。
でもご心配にはおよびません。牛や豚(豚の皮はインナーに使われる場合が多いですね)を殺す主な目的は食用です。残った皮を靴や鞄に利用していると思ってよいです。
貴重な地球資源を使った合成素材よりも機能的で耐久性のある皮革を利用したほうがはるかに環境にも優しいでしょう。
店で履いてみたときは良かったのだけど。。
- 市場に出回る多くの靴は店でちょっと履いてみた時に出来るだけ心地良く感じるよう必要以上に軟らかく作られています。
ソールやアッパーが軟すぎる靴は実際に歩いたときに十分に体を支えることが出来ません。靴を買うときは可能な限り試し履きしてみると良いでしょう。
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エアークッションってホントにいいの?
- 靴の底は軟らかすぎると安定した歩行や軽いフットワークの妨げになります。
省資源でエコロジーなエアークッションシステムですが、このエアーも使いすぎると靴の衝撃吸収機能としては極めてお粗末な物となってしまい、さらに靴の耐久性も著しく低下させます。
スポーツシューズなどでソール部分にサイドからエアーが見える物をよく見かけますが、靴底の外周部(エッジ、コバ)、とくに踵部分の外周部には硬さがないと踵がふらつき踏ん張りも効かなくなります。スキーの板のエッジと同じような物です。
最近よく見かけるエアークッションのほとんどは機能性よりもファッション性の高いものだと思ってよいでしょう。
(そうでない物も増えてきました。2003.04.04追記)
いつもと同じサイズの靴を買ったのだけど、合わない。どうして?
- 靴のサイズ表示はあくまでも目安と考えましょう。日本製の靴のサイズは多くの場合“足長”と“足囲”の2つで表示されます。しかし、28個の骨で構成される複雑な足、たった二つの表示で表せるものではありません。さらにメーカーによって表示の仕方が異なる場合もあります。実際に履いてみて確かめましょう。
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靴の色落ちが激しい、どうしたらよいの?
- 残念ながら今の技術では革の色落ちを防ぐ方法はありません。革の特製を生かした染めかたをしている革ほど色落ちは激しく、よい革ほど色落ちがすると思っていいでしょう。どうしても色落ちが気になる場合は色が濃いめのソックスを履くのもよいでしょう。
ほとんど履いていない靴なのに底が割れてしまった。どうして?
- 長い間しまってませんでしたか?
靴の底によく使われるウレタン。軽くて磨耗し難く低価格、わりと評判はよいのですが、履いても履かなくても時間とともに劣化します。とくに何度か履いて油や水分などの汚れが付いたまましまってしまうと数カ月で劣化してしまう場合もあります。
長期間履かない場合の保管はできるだけ風通しの良い場所へ。時々新鮮な空気に当てることでも劣化を抑えることができます。
靴の底がすぐ減ってしまう。
- 足を引きずってはいないでしょうか?
歩幅は身長の40%くらいが目安。足で掴むような「気持ち」で地面をしっかり感じて歩けば靴の底は減り難くなります。
底の減りに限らず靴の傷みと身体の痛みは比例すると言ってもよいでしょう。無理をせず少しづつ正しい歩き方を身につけると良いでしょう。
また、靴の底は均等に減ることはありません。歩行時に重心は踵から足の外側を通って小趾から母趾へと移動します。靴はとくにヒールの外側から減り始めますのでヒールが傾く前に修理することも重要です。ヒールが傾いたままで靴を履いていると正しい歩き方はできませんし、靴はもちろん身体も痛みやすくなります。
普段はどんな靴を履けばよいの?
- 一言でいえば、当然のことですが足に良くフィットしていてできるだけストレスを感じさせない靴。一番長い時間履く靴ですからできるだけ良いものを選びたいですね。
靴文化の低い日本では旅行などの歩く時間が長いときにもドレスシューズを履いている人をよく見かけますが、ドレスシューズと歩くことをよく考えてデザインされた靴を比較すると歩き易さなどは同価格帯のものでうっかりすると数十倍の差が出ます。単純に考えれば、旅行の楽しさ、歩く楽しさにも数十倍の差が出るということにもなりますね。
用途に合わせて正しい靴を選べば靴も身体も耐久性がぐんと増し、経済的にも健康的にも良いですよ。
ヒールの高いパンプスは身体に良くない?
- そもそもパンプスは男性が女性を鑑賞するために考案されたと言ってもよいでしょう。本来、歩くための靴ではありません。ヒールが高い低いに関わらずあまりお勧めはできません。
靴は軽い方がよいの?
- 軽いにこしたことはありません。しかし靴そのものの重さと身体に感じる重さはほとんど関係ないと言ってもよいでしょう。
人間が普通に歩いた場合、一歩踏み込む度に片足に掛かる力は体重の1.2倍を超えます。それに対して靴の重さは通常、手に持って軽く感じる靴が女性用で200グラム程度、重く感じる靴はせいぜい400グラム。その差はたった200グラムです。うっかりすると一歩踏み出す度に100キログラム以上の力が掛かる足にとって200グラムがどれほど影響するでしょう。
つまり、身体に感じる靴の重さはほとんどが靴の機能性で決まります。
400グラム以上ある靴でも機能性が高く、足に良くフィットしていれば重さはほとんど感じません。むしろ、足はもちろん身体が軽くなったと感じることさえあります。
機能性を考え材料を十分に使えばそれなりの重さになります。市場に出回る多くの靴は機能性の低さを軽さで誤魔化していると考えてもよいでしょう。材料を減らせば当然軽くなりますからね。
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紐靴は脱ぎ履きがめんどう?
- 一般的に脱ぎ履きがめんどうな靴ほどフィット感は高くなります。ローファーやパンプスを含むスリッポンタイプの靴は立体的な足をその足よりも小さい口から出し入れしなければないために甲の部分に余分な緩みが必要となり、フィット感は確実に失われます。
日本は玄関で靴を脱ぐという習慣があるために、フィット感を犠牲にした脱ぎ履きのしやすいスリッポンタイプが普及してしまいました。
あまりお勧めはできませんが、脱ぎ履きが激しいときは紐を緩めに、そうじゃないときはきちっと結ぶ、という手段もあります。
天候の悪い日に良い靴はもったいない?
- 天候の悪い日は足元が心許なくなります。そういう時こそ足に合った良い靴を履くべきでしょう。滑って転んで怪我をしては靴どころではありませんよ。
液体の靴クリームは革に良くない?
- 練り状クリームと液体クリームは基本的に水分量の違いだけです。革はけして水に弱いわけではないので、練り状でも液体でも大差はありません。
ただし、液体クリームは斑になりやすく、更に、手軽なだけに汚れや古いクリームを落とさずに塗ってしまいがちなので革を痛めることに繋がる場合があります。その点に注意すればとくに問題はありません。
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